とある初夏の日の新宿御苑。いつものように母と子の森でラクウショウの気根を撮影していた時のことです。
近くで咲くドクダミの花を一緒に撮影していて、ふと気気になることが。
「あれ?」
何が気になったかはマウスオンでどうぞ。
ドクダミの花がの白い部分が1枚だけ開いてない。これってなぜ?
長年生きてきてドクダミの花って白い部分は一斉にひらくものと思っていたので不思議でした。
というわけで、ここから自由研究の始まりです。
どくだみの花を探し回りました。
と、その前にドクダミの基礎知識。
ドクダミ(毒痛み)「毒」を「矯め(ため。収める、の意味)」る、即ち、毒を止める効能があるところからの命名。別名、ドクダメ(毒溜め)、ギョセイソウ(魚腥草)、ジゴクソバ(地獄蕎麦)、ジュウヤク十薬。花びらのように見える白い部分は総苞といって、花弁ではありまえん。花は棒状の花序に淡黄色の小花を密生させます。本来の花には花弁もがくもなく、雌しべと雄しべのみです。
この総苞が白くなるのは半夏生が白くなるのと同じなんですよ。
ということで、花びらのような白い部分は総包だと分かりましたね。それを踏まえて先に進みます。全て別々の花ですけど、いくつもの花を撮影しての私の自由研究ですので、違うというご指摘がありましたらどうぞコメントください。
1.総苞が開く前(仮に蕾とします)
ドクダミの苞が外側から徐々に動き始めます。一枚一枚ねじれがほどけていくようです。
もう少し開いた状態を上から見るとこんな感じです。
2.総苞が1枚開き始める。
なんと!総苞が1枚ずつ開いてる!他の花を探してみましたが、やはり同じように1枚ずつ開いているのです。「こんにちは」ってな具合です。
3.総苞が2枚開く。
総苞1枚開けば当然2枚目が開きます。開いた側のしたの方の花から咲き始めています。
4.総苞が3枚開く。
2枚とくれば当然3枚目が開きます。下の方の花がどんどん開花しています。
5.総苞がすべて開く
4枚の総苞が開いた状態です。
この状態では花はたくさん咲いています。
開花状態のドクダミの花です。真ん中の棒状の花序のまわりに小さな花がびっしり。一つ一つの黄色いものが雌しべ、そのまわりに3本の雄しべがあって、ひとつの花を形成しています。
でも、これだけじゃ終りません。いろいろ見ているうちに発見しちゃいました。
ドクダミの白い総苞は4枚と普通は書かれています。でも総苞を5枚持つドクダミを見つけました。マウスオン・クリックでどうぞ。
ドクダミの花には小さな小苞というものが付いていて、下の花のものが大きくなっただけという意見もあるかもしれませんが、5枚目が変に重なってはおらず、うまく配置していることを考えると、総苞が5枚というのが正しく思えます。
これを見ればあきらか!5枚の総苞が順番にひらいてます!
マウスオンでどうぞ。
総苞は5枚までか。これは小苞が大きくなっただけという感じで6枚というのはちょっと無理かもしれませんが、実際は6枚のものもあるようですよ。
というより、6枚のも撮影したはずなのですが、写真がない!
ドクダミが写りたくなかったのかもしれません。
ちなみにヤエドクダミというものもありますが、これは小さな花についている小苞が大きくなったものです。
ドクダミは生命力が強く、ちょっと放っておくとあたり一面ドクダミだらけということになってしまいますね。一説によると、ドクダミの茂る土地は浄化されてイヤシロチ、簡単にいうと今ブームのパワースポットのような場所になるそうで、無下に嫌がってはイカンとのことです。
新宿御苑だけではなく、他の場所の花壇などでも確認していたらご報告が遅くなり、ドクダミの花も終わりかけになってしまいました。
まだ咲いているでしょうから機会があったら観察してみてください。
参加しています。もしよかったら1日1クリックお願いします
posted by ブドリ at 23:10
| 東京 🌁
|
Comment(4)
|
TrackBack(0)
|
花歩記 夏の花
|