11月に入ってから、お月さまを見られましたか?
今回は11月初旬のお月さまをお届けします。
11月2日の天気はいかがでしたか?
東京では日暮れ前にパラパラっと雨が降りましたが、日が暮れる頃には東の空の雲は薄れて上り始めたばかりのお月様がきれいに見えました。ところが、18時を過ぎるとにわかに雲が広がりだし、20時前には雨が降り出し、満月前日のお月様は見られないなぁとがっかりしていました。
午前0時を回る頃、床に入ろうとするその前、雨が降っていたので、「見えるわけないよな」と思いながら窓を開け、月のあるだろう位置を見上げてみました。すると、なんとなんと、雨の中、月の周りだけぽっかりと穴があいたように雲がなくきれいなお月さまが見えたんです。
あわててカメラを取り出して撮影しました。
ちょっと撮影すると流れる雲が徐々に月にかかりだしました。
どんどん雲が流れてきて、お月さまは雲の中に入り始めました。
それでも月明かりが雲を照らして存在感抜群!
この後、さらに雲の量が増えて、あっという間に雲に隠されてしまいました。私が見ていたのはわずか3分ぐらいのこと。この時ほど「お月様が呼んでくれた!」と思った瞬間はありませんでしたね。
そして夜が明けて、日が暮れるとお月様が上ってきました。千駄ヶ谷駅前で5時半に撮影しました。
この月が満月。ですが、雨降りお月様の方がよりまん丸に近いんですよ。
それは、満月になる時間が11/3 午前4時ですから、時間的によりまん丸に近いのは雨降りお月さんの方というわけです。
で、おまけです。
後の月を見ていたとある男の子が、
「どうしてお月見なのに、まん丸に見えるお月様じゃないの??」
と、疑問を投げかけたそうな。
たしかに後の月は旧暦9月13日の月ですから十三夜で、まん丸ではありませんね。
なんで後の月見をすることになったのでしょう。
この風習の由来についてはいくつかあります。
その1
菅原道真が9月13日の月を見て、月の光が鏡のようだという詩を詠んでから、一般に十三夜の風習が広まったという説。
満月ではなく、満月を待ちわびる十三夜に完全でないものへ対しての美を感じたのかもしれません。
その2
8月15日は先の天皇の忌日に当り、一月後らせたという説。この時、祥月命日もさける意味で13日にしたといわれています。これは宇多法皇の延喜19年(919)とも天暦7年(953)村上天皇の時だともあり定まりません。
その3
中秋の名月は中国の風習。この風習が入り始めた頃は日本と中国では暦が同じではありませんでした。そのため日や月が違うことがありました。閏月などがあると1か月ぐらい違うこともあります。日本で8月15日の中秋の名月を愛でようとしたら、中国ではまだ閏7月で中秋の名月は翌月ということを知り、1月遅らせると9月14日ということもありました。14は陰陽五行では縁起が悪いと1日早めて9月13日に月見をしたので後の月となった。
その4
平安時代後期の藤原宗忠の日記『中右記(ちゅうゆうき)』に、ある年の九月十三日夜、たまたま明月を愛でていた宇多天皇(在位西暦887〜897)の発意により、この夜が「名月の夜」と定められ、これが後の月となった説
などなど、諸説紛々としています。
平安時代の和歌にはすでに後の月が詠まれていることから、この頃にはすでにこの風習があったようです。
ここまで書きましたけど、これを子供に説明するのは大変だ〜
私としては、その1に近い意見です。
満月になるとその後は欠けていくばかりですが、十三夜は満月まであと少しで、まだ満ちていく月であることから、思いが満ちるようにと願いを込めて十三夜の月を愛で始めたのではないかと思います。
こんなことを考えながらではありませんが、私の部屋からは真夜中をすぎないと満月が見えてこないので、夕方に撮影した満月をプリントアウトして、一人月見をしましたとさ。
追記です。
銭無のとっつあんさんから頂いたコメントに「農耕との関係」とあったのでちょっと考えてみました。
稲作では旧暦の8月15日ごろは刈り入れの時期に重なります。
この時、収穫の感謝をこめて、中秋の名月を拝んだ。
刈り取った稲は当時は天然乾燥が当たり前。刈り取った稲の乾燥には天日で20日ほど、今よりも米は堅く乾燥しにくかっただろうし、暦を月で見たい手とすると、28日ぐらいは干していたでしょう。とすると、その頃がちょうど9月15日。お米はまん丸ではないので、満月よりもお米の形に近い9月13日の月にお供えをして感謝の気持ちを表したのが後の月の風習と考えても成り立つのでは?
月を愛でる風習はもともとは収穫の感謝を表した民間信仰からのものと考えるのが妥当ではないでしょうかね。
と、かなり大胆な仮説を立てさせていただきました。
銭無のとっつあんさん、ヒントをありがとうございます。
探していたら、月の見える位置によるのではないかと、説明している記事がありました。
「
十三夜を考える 」
これまた、なかなかの説ですよ。
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posted by ブドリ at 23:59
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