であえてほんとうによかった (絵本の時間) | |
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「であえてほんとうによかった」
宮西 達也 作・絵 ポプラ社
きらわれもののティラノサウルスが、小さなスピノサウルスのこどもをパクリッと食べようとしたとき、大きな地震がグラグラグラ。
ガガガガ・・・・・・と地面が二つにわかれて、ふたりのいた場所は小さな島になって海へ流されてしまいました。
それでもスピノサウルスのこどもを食べようとしますが、スピノサウルスのこどもの機転で、一緒に生活することに。
スピノサウルスの子は、毎日へとへとになるまでティラノサウルスのために魚をとってあげました。
そんなスピノサウルスの子に、ティラノサウルスもまた、なにかをしてあげたいと思うようになりました。
スピノサウルスの子のために、赤い実をとってあげるた時、「ありがとう」、「すごい」、「やさしい」などといわれたティラノサウルスは、心のなかが、あたたかくなるのを感じました。
ふたりきりの時間、しだいにお互いを想いあう気持ちが育てっていきましたが……。
スピノサウルスのために危険をかえりみずに行動するティラノサウルス。
他人を認めてあげること、いいことをしたら褒めてあげることの大切さが感じられます。
だれかが喜んでくれることが、自分も幸せにしてくれること、だれかを想うことがつながって、大きな愛になることを感じさせてくれる絵本です。
自分さえ良ければ、との風潮が強い現代に親子揃って読んで欲しいと思います。
それだけに悲しい結末は残念ですが、それを補うだけの力がある絵本です。
「ティラノサウルスシリーズ」の第8巻。
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